信心深かった祖父

祖父は信心深かったという。

担ぎの呉服屋をしていた。

それ程、商売上手ではなく、贅沢を好む

祖母の期待に、答えていたとは言い難い

加えて、お酒が好きで、その点でも祖母

には、嫌われた。

その上、男前じゃなかった。

ここは、相当大きかったらしく、「ほんまに、めんどい人で、キライやった。」

と祖母は言った。

亡くなってから、ある霊能者に見て貰うと

この人は、高いとこまで行ってまっせ。

と言われたそう

「へえ、私、何もしてない。嫌いやったから。自力でいきはったらしいな。」という

亡くなったのは、戦時中で、ちょうど、

戦地で父が、怪我をした時だという。

それでなくても、父は亥年生まれ。

なのに、満州へ行っていた。

祖父にすれば、方角も悪いと心配して

いた筈。

ほどなく、祖父は42歳で亡くなった。

「お婆ちゃん、お爺さんは、身代わりに

なりはったん違うの?」

「そんなことが、出来るわけない。」

という。

祖父と違って祖母はそれほど、信仰心が

なかった。

祖父にすれば、息子は一人しかおらず

どうしても、この子は、帰国させて欲し

いと神様に頼んだに違いない。

祖父はそれ程、頻回に、神仏詣りをした。

何度も何度もお詣りを繰り返すと、それ

なりに 頼みかたを身に付けられる。

 

ところで、こうして、無理から帰国した

父が結婚した母。

この母に、私は、どれだけ苦労させられ

たか!

お爺さんに言いたい。判ってまっか?

そんな先の事まで判らないにしても。

あの時の祈りかた。

神様に差し出がましい頼みかた、しなか

った?

例えどうなったとしても、み心のままに

おまかせで。と。

 

ところが、私にも、同じことが起きた。

子供が危ないと、メッセージを受けた。

なんと、私も同じことを考えた。

私の生命と祈り変えようと。

その時に、お爺さんがしたことを知らされ

た気がした。

でも、ちょうどそれは、母介護の真っ最中

で、どえらい目にあっていた。

帰ってきた父と母の因縁。

そのやり方(祖父の)は、きっとどうもあかん。

勿論、お伊勢さんと、荒神さんと、氏神

んに、飛んで行く。

でも、「私の生命と息子の生命を祈り変えて!」じやない、「どうか私たちが、相応

しい生き方が出来ますように」に変えた。

なんとか、事なきを得て、今がある。

 

以前、人は何度か、死期がやって来ると

書いた。

彼にとって、その内の一回になったらし

い。

でも、私がダウン症の男の子だった時の

ように 寿命が来ているのに、何時まで

も、死なせないと言うのはあんまりだ。

 

それなら、どうしたら、寿命かどうかが、

わかるというのか?

私は、元夫の時は、白日夢で、「あと3年」と入って来た。

母の時は、夢で知らされた。

「お母さんは、もう引き上げようと思っ

ています。」といわれ、そして、何度も、

お葬式の夢。

どちらにしても、彼らにとって、最良の

時だったと思っている。

それなのに、すぐ成仏していない。

そう、ほんとにねえ。

あーやって、ちゃっちゃと、アッチへ行

かない人は、どういう人?

 

結局、母も元夫も!とてもこの世的だっ

た。

いつも、亡くなって、この世に残る人

の心情は この世的。でも、その存在は、

霊的という二律背反。

こうした人は  亡くなった後、霊的な

人に頼らざるを得ない。

結局、神さんを信じていたら楽なのに。

神さんという名前じゃなくて、(大いなる

もの)とか(宇宙)とか(ありてあるもの)と

か。

宗教という枠の弊害や風評被害

これが、いかんから、こういうことも起き

る。

宇宙人、バシャールはこれ全て(不安)の

なせる業とおっしゃっている。

 

けど、この世には、やっぱり、

神仏はいてはるから、他の言い方は 私に

は、しにくい。