今だから、話せること

五年前に亡くなった元夫は、若い頃、スイス

から、バックパッカーとして、中東、インド

ネパール、インドシナ半島を旅したそう。

27才なら、厄年だったかもしれない。

 

それこそ、これは、今しか話せないこと

だと思うけれど、当時、イラン(イラク?)

あたりでは、大きな道路に駐車している

車はドラッグを売っていたそう。

試してみた、という。

まあ、サイケデリックな世界らしく、将に

ぶっ飛ぶとはこういうことだと。

でも、同時に、なんと怖い世界かとも思ったそう。

二度と脚を踏み入れたくない、とも言った。

 

ムスリム寺院のコーランの声も忘れられな

い事の一つだったという。

とても、気持ちの良い時間だったという。

 

アッシジのグリゴリオ聖歌も好きだったと

言った。

 

インドでは、葬列に加わって歩き、派手に

躍り回ったという。

すると何故か、土地の人が何十人も来て同

じように、踊り出す。

舞い踊るのは、人だけじゃない、お金も舞

っているらしい。

葬列がおわると、喪主から、両手一杯の、

お金がもらえたという。

「あんたのお陰だ」と言うわけだ。

 

ネパールでは、重い病気になった。

150cmそこそこで、体重は43kgだったのが、35kgになり人相まで変わったという。

死線を彷徨ったということらしい、

よく、帰りの税関が通ったものだと不思議

だったと言っていた。

 

彼は両親が居らず、中卒だったので、日本

での狭い価値観に、なんとなく縛られてい

た。

世界を観たことで、全く違う価値観に触れ

たことは、自分を小さく見る必要も大きく

見せることも無い事が、わかったと言って

いた。

 

今週のお題のお陰で、ひょっとしたら元夫

の追悼が出来たかも。

彼については、いつも悪口ばかりだった。

ごめんあそばせ。

亡くなって、五年も経ったら、祝福も

しないとね。

ありがとう😃🖖

(因みに、🖖はスタートレックのバルカン星人の、Live long and prosper   長命と繁栄を!という挨拶です。)