おとなになったら
小学校へ上がる前、「大人になったら
田舎に、行きたい。」とよく言っていた。
「パパは何時まで、こんな都会にいるの?」
と聞いた。
「お父さんはな、夜の赤い灯、青い灯が
ないと、生きていかれん。」という。
「ふん、あほちゃうの。いつまでそんなこというてんの!しょうもない!」
と、生意気ざかり。
でも、70歳を越えようという今、まだ神戸
にいる。
人生は儘ならないことも、ある。
いつか、本当に、田舎の、自然溢れる土地で
満点の星を、いつでも見られて、清流と、
大好きな神さん方といられる、光り耀く。
地平線か水平線からの、朝日、夕陽に
ご挨拶が出来る。
あそこへ行きたいと思う。
死んでんの違う? 確かに。
いや違う違う。
此の身このままで。行こうと思う。