縫い物に失敗しないために

初めて、新しく布を裁つ時は緊張する。

だから、必ず、暦で、衣類裁断に良い日を選ぶ。間違っても、「あやぶ、や十方暮や、十死や、やぶる」の日は避ける。

婁(ろう)の日は衣類裁断特によし、らしい

また、裁断の時は、右手に鋏を持ち、左手に

その布を持ち「麻姫の教え始めしから衣、

裁つ度毎に喜びぞ増す」と三回唱えてから

裁断する。

また、針を失くした時は「因幡の山の峯におふる」といって胸元をまち針でピンピン

ピンと三回はねさせる。

見つかった時に「待つとし聴かば今帰り込む」と唱える。

母も、必ずそうしていた。