女の子は贅沢に育てる

私の実家は、小さい頃から、比較的、贅

沢な、外食をしていたと思う。

ある時、「私達はまだ、子供なのにこんな

贅沢させて良いの?」と両親に聞いた。

まだ、小学生なのに、西洋料理の本格的なコース料理を食べに行った。

普茶料理は、和風のこれもコース料理。

一人、五万円もするという。

これを聞いて、間違えている、と思った

から聞いたのだった。

 

「女の子には、良い。大きくなっても、

こんな生活がしたいと思うから。

でも、男の子は、ハングリー目に育てた方

がいい。頑張ろうと思うから」と言った。

 

私の子供達は男の子なので、正しい方で

育てたらしい。

ま、それ以外方法がなかった。

 

でも、あの普茶料理で、出されたお吸い物

の味わいや、丁寧に作られた胡麻豆腐の

味は、忘れられない。

お料理に先んじて出されるお薄(お抹茶)と

お菓子を前にする緊張感。

西洋料理のマナーでも、茶道でも、間違えたらどうしよう?という緊張感は、子供ながら

に、小さい大人になった気分だった。