求女塚の源氏兵士と白いお稲荷さん

今から、二十数年前、近くの乙女塚で 子供達を遊ばせた。

その日の 夜 突然、左の背中に激痛が来た。

「母さんの背中に 槍が刺さってない?」

「そんなんどこにもないよ。」

霊的に刺さった槍は見える筈もなく、痛み

だけは強烈で、病院へ行った。

当然、いつもの「どこもなんともありません」でも、激痛は続き入院した。

少し痛みは治まるものの、今度は食べられない、飲めない。

入院して3日目、「んー、これはおかしい

」と思ったので、そうか一度祈ってみよう。

といつもの祝詞をあげた。

すると、目の前に現れたのは、白い狐だった

「えっ?お稲荷さん?何処の?あー、乙女塚さんかあ!」

でも、白いお稲荷さんは もう悟っているので 悪さはしないと聞いていた。

ならば、同じところにあった源氏の武士の碑

だ。私は、過去世で、源氏方だった。

だから、その方の無念を 受けてしまったらしい。直ぐに元夫に電話をした。「お父さん、申し訳無いけど、乙女塚に行ってくれん?家にある ありとあらゆる食べ物と飲み物を持って、乙女塚で お祈りを あげてきてほしいん

だよ。このお方は 千年 何も召し上がって無

いらしくて。」

元夫は この手の仕事は得意だったので、

すぐ行ってくれた。持って行った食べ物等は そこに 埋めたという。

直後に物凄い暴風雨と雷が午前中続いた。

お陰で私は、元気になり退院できた。

不思議なことに 元夫は平家方の人間だった。

退院の時、お医者さんに聞いてみた「結局、何が原因だったんですか?」

「食あたりかな?」と言われた。