拈華微笑 辛いことに救われる。

若い頃、失恋をした。わたしにとっては、一方的な片想いでの失恋はいつものことだった。にもかかわらず、その失恋では 絶望した

死のうと思った。

どこで死ぬかも決めていた。

今度の土曜日と。でも、いつの今度の土曜日かまでは決めていなかった。

そんな時、職場でトラブルがあった。

勿論、私のミスとして吊し上げのような

こともあったし。その為の  会議やあれこれ

急に 忙しい日々が続く。

このトラブルについての精神的なショックも

大きかった。

すると、「死ぬ事」から完全に離れた。

忘れたのだ。

ゴタゴタが済んで、しばらくすると、また、

悲しみは戻ってきたけれど、当初の死の渇望

への勢いは失くしていた。

半年程経って、夢を見た。

ドンドン登る車に乗っていた。その車が急な

崖から墜落した。「死にたくない!」と

叫んでいた。

1階に降りて行くと、同い年の姉が起きていた。「今、貴方が死ぬ夢をみた。死ぬの?」

と聞く。「いや、死にたくないらしい。」と答えた。

この職場のトラブルについては、今更ながらに思う。

「あの時は命を助けられたな。」と。

  もし、今とてつもない苦しさ、悲しさの中に身を置いておられる方に、ほんの少しの慰めになるかもしれないと思ってこの事を書いてみた。

今貴方に起きているその苦しみが

貴方を救う最大のショックアブソーバなのかもしれないと思ってみてほしい。

本当はもっと辛いことが心の底にある。

でも、それを表に出すには辛すぎる。

だから、守護霊さんがこっちで紛らわして

くれている。

そんな風に思ってみるのはどうですか?

過去の職場トラブルについて、今なら心から「あの時は、命を救ってくれて、ありがとう」といえる。

でも、当時はそんなことは出来なかった。

でも、あの時、ヤケクソでもいいから

ありがとうが言えていたら、何か大きな革命が私の中で  起きたかもしれない。

人生は失敗が多い。

今は、心が動くような事があると、

「ひふみよいむなやここのたりや、振るべゆらゆらと振るべ」と唱えることにしている。

十種の祓え詞という。

私の中の万能薬だ。どんな時、どんな事にも効くと思っている。

そして、行住坐臥いつもいつも唱えようと思っている。