試験の想い出

中学校の教師をしていた時の、どうしても

忘れられない受験結果がある。

その生徒は、学業優秀な生徒で、とても

その第一志望校に落ちる筈などなかった。

その第一志望校の中でも、トップクラスに

入る程の。

普段の成績にもムラなどなく、コンスタン

トに高い結果を出していた。

どう考えてもおかしかった。

といって、その学校にクレームを付ける

ことなど思いもよらず、受け入れるしかな

かった。

後に、元夫に、この事を話した。

彼は言う「それは、黙っていてはいけない

こと。どんな方法でも、その学校に物申す

べき。或いは、再度チェックだけでもして

貰えないかと、申し入れるべきだ。」と。

勿論、試験が厳正であることは疑いの余地

などない。

でも、間違いもまた、あるかもしれない。

その生徒は、後に「これでよかった」と

言っていた。

それでも、いまだに、あの件は納得がいか

ない。

それと共に、元夫の言うように、何らかの

アクションを起こすべきだったと後悔して

いる。

同僚達は、反対しただろうと思う。

相手校との信頼関係や、今後の関係につい

て、禍根を残すことも考えられた。

それでも、自他の神性を信認するならば

取るべき道は一つだった気がする。

 

今週のお題は厳しい。決して変えられない

失敗をもう一度、味わう事になる。