私が食べる事が苦手な訳

私は生まれた時、未熟児だった。

1600gだったとか。

産科の医師は、「この子は、もうすぐ死ぬだ

ろう。だから、濡れたガーゼを顔に掛ける」

とおっしゃったそう。

両親は、まだ、死んでないなら、生かして

おいて欲しいと言った。

でも、病院から帰ってきた私は、頭とお腹

ばかりで、申し訳程度の細い手足が付いて

いた。「とても、人間の子には見えなんだ」

と祖母は、言った。

想像するに、胃腸も肺も、十分な発達が

なかったのではないか?

私達、双子は、赤ちゃんの時、普通の子の

5分の1ほどのミルクしか飲まなかったら

しい。

毎回、ミルクを捨てるのが嫌だったと母

は言った。

小さい頃から、母は、もっと ご飯を食べな

さいと言い続けた。

きっと 母は不安だったのだと思う。

食べない子は弱いに決まっている。

でも、もういらないのに、食べろと言われ

るのは、結構、つらい。

 

私は、物心着くよりもっと前から寝る

事も嫌いだった。

寝入ると必ず、息が苦しくなって、又起きる。

これを、何度も、繰り返した。

夜泣きをする子は、呼吸が苦しい事が有る

と聞いた事がある。

縦に抱いて貰うと呼吸がしやすくなって、

寝ると言う。

私も、夜泣きをしたというからそれだった

かも。

二十歳過ぎに、睡眠中の、呼吸困難がなく

なって、ひょっとして、寝るのって、好き

かもと思った。

 

未だに、身体が、そう丈夫でないとしても

こんな、幼少期なら、致し方ないかも。

 

以前、大学を出て、働きはじめた頃、足揉み

を始めたと書いた。

多分、当時の虚弱な私では、体育教師は

勤まらなかったかもしれない。

ちょうどその時期に足揉みをしたことで

なんとか勤められたと思っている。