寿命について、その二

夫が亡くなった時に、その寿命より

早く亡くなったとしたら、その分だけ、

その妻が、長生き出来るそう。

私の母は、持っていたその寿命より十年も早

く亡くなった。

 

こんなことを言うと、顰蹙を買いそうだけど

わたしのは母は、ちょっと、不徳系。

そのせいかどうか、父は52歳で亡くなっ

た。

その母のせいで亡くなった父の寿命を、母が

受け継ぐ。

これ、なんか、良いの?

 

そうか、この世に居ること、そのものが

罰ゲームだから、父は早く揚がれて、母は

中々揚がれなかった。

 

前もって、母が亡くなると、夢知らせをうけていたので、「もう少し、この世に母を

おいてもらえませんか?」と頼んだけれど

聞いては、貰えなかった。

 

結果的には、亡くなったことで、私の生活は

少なからず、楽になった。

例えば、このブログを開始できたり、家の片付け、自分の中の片付けも、少しずつ進んだ。

 

では、母については、どうだったか?

あの頃、介護施設の方々は、とことん困って

おられた。

ちょっと着替えをするのにも、介護をする人に対して、撲る、蹴る、噛みつく、髪の毛を引っ張り回す。

もう、全くお手上げ状態だったそう。

 

本当は、母については、秘訣が一つあった。

男性スタッフでさえあれば。

また、それらの

方々が、美しく、若ければ、若い程、非常に大人しい患者になり得た。

 

勿論、そう伝えたけれど

「うちは、ホストクラブではありません。」的なリアクションだったか?

そういう心の声が聞こえた。

 

母の不徳ゲージは、満タンに成ったのかも。

ならば、生前、持っていた寿命も不徳を積む

ことで、使い果たしてしまったのかも。

あー、だったら母は、娘に遺す寿命はない。

ここが、上記の考察と矛盾する。

母が、罰ゲームとして貰った寿命なら、不徳を積むことで、延びる筈。

 

どういうこっちゃ?

わからん!どっちにしても、あのまま生き続けたら、施設の方々には、気の毒すぎた。

 

亡くなったほうが、世のため人のためになった。

神様方は、世の中全体をお考えになるから

だから、あの時、「もう、引き揚げようと

思っています。」とおっしゃった。

目に余ると。

 

加えて、母は、自分の寿命を娘達の誰かに

遺したいと思うようなタマでもなかった。

確かにね。

 

返すがえすも、母は難しいひとだった。

姉たちは、早くから、母と縁が切れてもいたし、常々「大嫌い」と言っていた。

 

その母を大好きだった私は、よくせき

人を見る眼がない。

 

でも、誰が見ても、好い人じゃない人を

好き!なんて、よっぽどのアホか賢(かしこ)

か。

賢(かしこ)という事にしとこう!

全ての事に対して、全幅の信頼を置いたわけだからさ。

うー・・・違うかも。